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2015年9月

むすび通信133号(農哲3:乳酸菌栽培①)

2015.8.8発信)

 

○乳酸菌栽培

 

私たちの農法を「乳酸菌栽培」と呼ぶことがあります。これは、マーケティングの発想で名づけており、乳酸菌という固有の微生物にのみ特化したものではありません。より正確に表現するなら、「微生物活用農法」です。

 

乳酸菌栽培とは、乳酸菌に代表される微生物(善玉菌)を積極的に増やしてそれを園地に投入し、微生物の持つ力によって園地を本来のあるべき姿に近づけていこうとするものです。

 

その農法はとても新しい農法に思われますが、昔より「天恵緑汁」という名前ですでに実践されていました。そしてその作り方はとてもシンプルで、人間用として作られる酵素ジュースと基本は同じです。

 

○作り方

 

10リットルに砂糖1キロを溶かした砂糖水を作り、そこにヨモギの新芽の部分を摘んできて投入します。数日で発酵が始まるので、定期的に撹拌しながら十分発酵させます。発酵が落ち着いてきたら液を分離し、その液を100倍程度に薄めて、野菜や木の葉っぱに葉面散布します。

 

作り方は以上ですが、この農法の基本にある考えは、「発酵は多様な微生物のチームワークによって行われる。」「様々な免疫機能は、複数の栄養素のチームプレイによって発揮される。」というものです。微生物も栄養素も、多様に存在していることが重要で、理想は多様な関係性が「円」となることです。

 

ですから、多様な微生物の溶液を作ると同時に、多様な栄養素(酸・ミネラル・ビタミン)が含まれる溶液づくりを目指しており、その為に様々な工夫を施してきました。

 

○工夫

 

私たちは、水の代わりに海水を使用しています。これは、海水が最もミネラルバランスが整っているからです。海水というと塩害が気になりますが、人間が人力で運ぶ程度の海水量では心配ありません。むしろ、微生物と海水の相性はとてもよく、当初は少しずつ海水の割合を増やしていったのですが、増やすごとに発酵がより活発になってゆきました。なので、最終的にはすべて海水で仕込むこととなったのですが、もちろん真水でも問題ありません。

私たちは身近に海水が存在しているので、海水を利用します。農業資材として活用するのはすべて身近にあるものを基本としています。

 

酵素ジュースではできる限り多様な素材を投入するのが良いとされています。それは発酵によって生み出される酵素の種類が豊富になるからで、栄養素の種類を増やしてバランスを整えるのと同じ考え方です。

私たちもヨモギの新芽にこだわっているわけではなく、野草の成長点(新芽)なら何でもよく発酵します。その場所・その季節で旬の素材で発酵用液を仕込みます。例えばみかんでも発酵させるし、タケノコも使います。

 

新たに作った溶液をそのまま使用するのではなく、大きなタンク(メインタンク)を用意しており、新たな溶液はまずそこに投入し、古い用液と混ぜます。そして混ぜた溶液を使用しながら、新たな溶液を同時並行で仕込んでいきます。このようにして様々な素材からつくられた溶液をメインタンクの中で混ぜて、微生物や栄養素の種類を増やしていきます。

 

メインタンクには、有益と思えるものは何でも投入します。例えば、梅干を作る過程で余った梅酢や、赤シソのアク出しをするときに出た液なども入れます。もちろん有益であることが大前提ですが、何が有益かは自分で感じるしかありません。もし混ぜるのが不安なモノがあれば、別々に管理しておき、散布の前に合わせます。

 

このようにして作られた「乳酸菌溶液」は、作り始めて既に何年も経過しているので、今では「秘伝のタレ」状態となっており、その中に何が入っているかはもうわかりません。

 

(以下、続く。)

 

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むすび通信1100号のURLです。

http://musubi.air-nifty.com/blog/2014/06/100url-d6cc.html

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