« みかん精の楽光(第1回収穫・発送_無事終了) | トップページ | 「きのむすび」みかん予約受付開始 »

むすび通信104号(美味しさの秘密)

2014.11.12発信)

 

「みかん精の楽光」みかんの収穫と出荷が始まりました。

多くの方から、美味しいみかんだとの評価を頂いていますが・・どうして美味しいのか。

「美味しさ」の定義などは、過去記事ですでに書いていますので、そちらを参照していただくこととして(最後に掲載)、今回は別の視点で書いてみたいと思います。

 

僕たちの無農薬・乳酸菌栽培は、美味しさにこだわった農法なので、1年目でどの程度効果が出ているかはさておき、そのみかんが美味しくなかったら話になりません。しかし、農法以外にもいくつかの理由があります。それはトリックかもしれませんが・・・

 

お送りしたみかんが美味しい理由とは!

 

それは、美味しいみかんを収穫してきたからです!(笑)

 

いやいや、真面目です。正確に書くなら、「美味しく仕上がったみかんから収穫してきたからです。」

 

○個性と向き合う

 

みかんの木は一本一本に個性があります。同じ品種でも、味が早く仕上がるものから、なかなか仕上がらないものまでいろいろです。ですから収穫時には、一本一本の味をチェックして収穫する木を決めます。

 

でも、慣行農ではこんなことはできません。限られた期間で大量のみかんを収穫しないといけないので、有無も言わさずとり続けます。しかし慣行農は、肥料等で味を作っていくために、比較的同じような味に仕上がってくるのです。しかしそれは、「本当の味」ではありません。

 

外から色を塗ってもダメなのです。

「本当の味」は中から引き出してくるものです。

 

人間の「味」も同じですね。外見を取り繕っても、決してその人の個性は光りません。個性(味)は、内面を研ぎ澄ますことでしか表すことはできません。

 

○選別(選果)の意味

 

収穫したみかんは、選別をしてから出荷します。

選別は、一般的には品質の悪いものを取り除く作業で、それは見た目なのですが、本来は美味しくないみかんを取り除く作業です。

美味しい木のみかんを採ってくるのですが、なっている場所でやはりみかんの味が変わります。なので楽光では、「美味しくないみかんを外に出してくださいね~~」というのですが、「そんなの食べてみないと解らない」と言われます(笑)。

 

でも、外観で美味しくないみかんは分かります。具体的には、

 色が悪い・むくんでいる・皮に繊細さがない・・などです。

不健康なみかんですね。それは人間も一緒です。

 顔色が悪い・身体がむくんでいる・肌が荒れている・・

見ればわかりますよね。

 

そして不健康であるという事は、エネルギーバランスが崩れているという事であり、栄養バランスも崩れているという事です。バランスが崩れているから美味しくありません。

 

発酵(微生物)の力を借りてバランスを整える。それが乳酸菌栽培です。

 

○待つこと

 

話しは戻りますが、美味しいみかんから収穫するという事は、残っているみかんは美味しくないのか。あるいは、後になるほど美味しくないみかんが出てくるのか、という疑問もわくと思います。

 

しかしそれは、「足が速いか・遅いか」といった、個性の違いでしかありません。

 

これは僕のむすび農園の話しですが、こちらでは晩生みかんを栽培しているので、ギリギリまで収穫を待って12月の下旬に収穫します。それでも僕が満足できる味に到達していない木があります。そんな時は、待ちます。

 

最初のころは父から、1週間や2週間遅らせたからといって、みかんの味が変わるものか! と言われました。でも、その1週間でグッと味が仕上がってくる木があります。

 

慣行農の場合は、味は結構早くに仕上がってきますが、ある程度のところまで行くと頭打ちになって、それ以上には美味しくなりません。

 

自然栽培の場合は、最初はスロースターターです。しかし上昇し始めると、頭打ちになることなく上昇を続けます。

マラソンランナーですね。

 

余談になりますが、極早生みかんは短距離ランナーです。なので、自然栽培との相性はよくない、と感じていました。ところが今年、極早生みかんを食べた時、ほのかで優しい、母に抱かれているような甘味を感じました。それ以来、極早生みかんも美味しいと確信するようになりました。

 

美味しくないみかんなど一つも無い! それを、美味しくなくしているのは、人間です。

 

みかんが美味しく仕上がるまで、根気よく待つことが大切になります。まるで子育てと同じですね。しかし・・・どうしても時間内に仕上がらないみかんの木も出てきます。

 

その場合は、残念ながら諦めます。諦めたみかんは、これもむすび農園の話しですが、一般の流通みかんとして出荷したり(見た目の品質は良くないので、階級を落とします)、加工用みかんとして出荷します。

 

というわけで、

 

美味しさの秘密!!

 

それは、美味しくないみかんは出荷しない!

 

でした(笑)

 

 

【参考】関連の過去記事

 

むすび通信16号(美味しいみかんの秘密を探る)

http://musubi.air-nifty.com/blog/2011/04/16-5221.html

むすび通信41号(「美味しい味」の秘密)

むすび通信41号(「美味しい味」の秘密)・・補足

むすび通信47号(みかんせいみかん)

むすび通信67号(あるがままのみかん)

http://musubi.air-nifty.com/blog/2013/01/67-15d3.html

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

むすび通信1100号のURLです。

|

« みかん精の楽光(第1回収穫・発送_無事終了) | トップページ | 「きのむすび」みかん予約受付開始 »

むすび通信」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: むすび通信104号(美味しさの秘密):

« みかん精の楽光(第1回収穫・発送_無事終了) | トップページ | 「きのむすび」みかん予約受付開始 »