むすび農園の試練(ありがとう)
みなさま
今回の投稿には、多くの方からメッセージを頂きました。
むすび農園の試練
http://musubi.air-nifty.com/blog/2014/07/post-16a8.html
ありがとうございます。
個別のお返事を出せていませんので、このメールを持ってお返事とさせていただきます。
〇獣害の現状
獣害は僕が和歌山にUターンした数年前にはすでに深刻な状況でした。
この辺のイノシシはイノブタであり、多産で日中も堂々と行動します。
イノシシ柵(メッシュの金網)の設置がちょうどスタートしたころで、今では全域は無論、その中も細かく設置されていますが、結果論からいえばほとんど効果なしです。
イノシシには電柵しか効果がない、と言う意見もありますが、電柵は価格の問題や、やはりすぐに破壊されるので、そのメンテナンスが大変です。
檻を仕掛けたり、猟銃会が定期的に入ったりして駆除をしており、海南市では年間数百頭を駆除していますが、その程度ではほとんど効果がありません。
「むすび農園」でも期初からあちこちを壊されて、被害はずっと出ていました。
イノシシに限らず、タヌキ・ハクビシン・ウサギ・カラスなどの被害が頻発しており、地域で野菜は全く作れない状況です。
〇心の問題
このような被害はこれからもずっと続くでしょうし、根気よく対策をとり続けていくより方法はないと思っています。
しかし僕は、被害が出ていても、イノシシ等に強い敵対心を持ってはいなかったのです。
そこそこの被害は続くだろうけれども、無くなることはない以上、何とか折り合いをつけていくしかないと思っていました。
そして彼らを心で攻撃しなければ、彼らも深刻なダメージをこちらに与えるところまではしないだろうという変な安心感もあったのだと思います。
今回の問題は、現象は獣害ではあるのですが、僕の心の問題だと受け取っています。
〇百姓魂
僕は日本のお百姓さんたちを心から尊敬しています。
3.11による放射能汚染や津波被害は、論外の出来事と感じますが、自然災害で作物が全滅と言った被害は日常的に体験してきた人たちで、そんな被害にあっても、「しょうがない」といって、明日に向かって歩き始める。
踏みつけられても踏みつけられても、雑草のごとく再生してくる彼らのたくましさ。
本物の哲学者(人格者)は、このような生き方を続けている彼ら(お百姓)の中から多く輩出されるのは当たり前だと感じます。
〇僕の弱さ
僕にもこれまで、小さな試練はたくさんありました。凹んだりしても、前向きに倒れ、また起き上がる、そういうまね事は体験してきました。
今回の出来事は、たかが「リンゴの木が1本」の出来事なのです。
僕は将来の理想のむすび農園の姿として、みかんとリンゴが同時に実っている畑を思い描いてきました。もちろんリンゴは象徴であって、みかん以外の果物もたくさん実っている畑と言う意味です。
その象徴であるリンゴが今年やっと実をつけてくれて、リンゴが現実のものとして目の前に現れました。
理想に大きく一歩近づいた、と言う小躍りするような感覚がありました。
その僕の中の象徴(理想)が、根こそぎ倒された。
枝を折られたといったレベルではなく、根こそぎ倒された。
この時、僕の心の中の何かもへし折られました。
百姓魂とは比べ物にならないくらいの、自分の心の弱さを突き付けられました。
僕はまだ半人前以下のアマチュアであると。
なので、この前の記事は自分の弱さをさらけ出すことになるので、書くのが恥ずかしかったのですが・・
正直に言えば、まだ立ち直れていません。
しかし、自分の弱さを素直に出せる「むすびの縁」が僕にはある。
そのことを今回とても強く感じさせてくれました。
いつも声をかけてくれる方から、登録させてもらっていたことを忘れていたような方まで、広くメッセージを頂きました。
本当に自分は幸せ者だと感じました。
ありがとうございます。感謝です。
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