色が来ない
「今年はヘン」という言葉を、いったい年に何回使えばいいのだろう。
そして今年のみかんの収穫がヘンなんです。
みかんに色が来ない。
特に晩生みかんは、まだ青々している。
ぼんやりとは赤いのだけれども、青みが残っていてくすんでいる。
小学校の校歌に「冬は黄金の灯がともる」という歌詞があるのだけれども、まだほど遠い状況。
早生や中生は収穫真っ盛りなのに、そこにも青みが残っていて、これじゃあミカンの収穫ができない、と言っている農家さんも多い。
今年のみかんは例年よりも高くありませんか。
それはみかんが少ないからではなく、まだ出てこないのです。市場からは早く送ってこいと催促が来ているようですが送れないものは送れない。
みかんの色は、寒さが影響します。今年は残暑が長かったので、その影響だろうといわれています。あったかいと陽なので、ベクトルは成長に進み、寒くなると陰で、成熟に向かいます。
色が来ないとは、みかんの成熟が不十分ということで、例年より10日は遅い感じ。
むすび農園は慣行農の畑よりさらに成熟が遅れるので、まだ青々しています。
いや、自然農では成熟が遅れる のではなく、慣行農では成熟が早まる のです。
それでもカレンダー通りに物事は動こうとする。
先日、青島みかんに袋かけをしたという写真をフェイスブックにアップしました。
その青島みかんの収穫が一部で始まっています。まだ半分青いです。それを1月末まで貯蔵して、色を付ける。
僕は絶対食べたくない(笑)
僕の青島は、12月末には半分収獲するのだけれども、もう半分は2月の上旬まで木熟させようと思っています。
今収獲しているみかんと、あと2か月半木熟させているみかんで、味が大きく異なることは誰もが予想できますよね。
でも誰もそれをしないのは、慣行農だから。
ひとつは手間の問題。袋かけしていたら作業が進みません。
でも最大の理由は物理的にできないから。
既に収穫が始まっている理由は、これ以上ならせておくと、みかんが「吹いて」しまうからです。ボコボコのみかんになって商品価値が無くなってしまう。
ふく理由は土に窒素(肥料)を入れるから。
だったら入れなければいいのに、入れないともっとたくさんの悪いことが起こると信じられているから。
そんなヘンな冬ですが、今年予定している収穫祭は、相当後半にセットしているので、そこに影響は出ないと思います。
今年のみかん収穫祭の予定
http://musubi.air-nifty.com/blog/2013/11/post-3d64.html
それからおみかんの販売も、12月25日前後の発送となるので、こちらもたぶん大丈夫。
【予約受付開始】きのむすびみかん
http://musubi.air-nifty.com/blog/2013/10/post-e38a.html
でも・・「自然の流れに身を任せる」、そんな生活が当たり前にならないと、これからますますヘンなことが起こるように思います。
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