むすび通信60号(酵素ジュースと乳酸菌)
(2012.11.1発信)
SNBのお話は一休みしまして、久しぶりに農業ネタで書きます。
○酵素ジュース
といいながら、酵素ジュースの話しから始めますが、乳酸菌楽光で「梅酵素ジュースワークショップ」を開いてから、酵素ジュースにはまっていまして、これまで以下の種類の酵素ジュースを作りました。
1.梅酵素ジュース
2.摘果キュウイ酵素ジュース
3.7月摘果みかん酵素ジュース
4.9月摘果みかん酵素ジュース
5.極早生+柿酵素ジュース
6.春の雑柑酵素ジュース
これだけいろいろ作っているのは、「酵素ジュースが美味しいから」ではありますが、自分が作っている収穫物の活用の可能性を広げるためです。そしてイベントの参加者に楽しんでもらうためでもあります。
味ですが、3.と4.は、同じようで全く味が異なります。みかんの場合は、完熟前の青みかんが酵素ジュースに一番合うと思います。味では梅酵素ジュースが王様だとは思いますが、僕のお気に入りは4.です。さらにお勧めは、5.と6.をブレンドしたもので、この中には
極早生みかん・夏みかん・八朔・清見オレンジ・セミノール
・レモン・キンカン・渋柿・甘柿・あけび
の10種類が入っています。全て無農薬・・とまではいかなかったのですが、2~3年後には無農薬でむすび農園育ちの20種類程度の果物が入った酵素ジュースが作れる予定です。
しかし、本格的な酵素ジュースでは数十種類の素材を投入するそうです。なぜなら、そうすることで酵素の種類も多様になるからです。
さて、酵素ジュースの作り方は、下記を参考にしていただければと思いますが、実は乳酸菌溶液の作り方とほぼ同じです。
http://musubi.air-nifty.com/blog/2012/07/post-538f.html
違いは最初に砂糖だけ(水分なし)でつけ込むか、水分(僕の場合は海水)も入れるかくらいです。
○乳酸菌溶液
酵素ジュースは酵素の種類が多様になるほど、そのパワーは向上するのと同様に、乳酸菌溶液も、乳酸菌に限らず、微生物が多様になればなるほど、その溶液のパワーは上がります。そもそも、「乳酸菌」も、乳酸を生成する細菌の総称であり、現在までに250種類以上の種が確認されています。
微生物の種類を多様にするため、いろいろな方法で乳酸菌溶液を作りつつ、作った溶液は使い切らずに、新たに作ってはそれを本体の溶液に継ぎ足す形で増やしています。このため、現在の乳酸菌溶液には何が入っているのか僕にもわからない、「三年物の秘伝のたれ」状態です。
酵素ジュースを作ると、仕込んだ材料がカスとして残ります。これは捨てないでくださいね!!梅酵素ジュースの場合は、これをジャムにするとおいしいですが、ジャムにならない場合もとても貴重です。
僕は、これに海水(水でも可)を浸して、さらに発酵させます。数日はブクブク状態です。
そして数日後にさらに液体と固体を分離すると、この液体が乳酸菌溶液です。そのまま農作物に散布してもとても効果がありますが、僕の場合は乳酸菌溶液本体に入れて、さらに微生物の多様性を高めています。
個体(カス)は、これまでは畑に入れていましたが、今は土壌改良材として仕込んでいる「米ぬか+もみ殻+水」の発酵中の中に投入しています。すると、ますますいい感じで発酵が進みます。
そんなわけで、家庭菜園など土がある人は、ぜひ酵素ジュースの200%活用術を身に付けてくださいませ。
○糖蜜と上白糖
おまけの話しとして、お砂糖の話しを少しします。
乳酸菌溶液には糖蜜、酵素ジュースには上白糖を使用しますが、両者の違いが分かりますか?
原材料は同じですが、製造方法が異なります。その結果、ミネラルの含有量が異なってきます。お砂糖をミネラルの多い順に並べると、
黒砂糖 > 糖蜜 > 三温糖 > 上白糖
となります。健康にはミネラルが多いほうがよく、農業資材としてもミネラルが多いほうが適しています。しかし、酵素ジュースにはミネラルが少ない(糖度が高い)のが、上白糖を使用する理由であると聞きます。
酵素ジュースには、どうしてミネラルが少ないほうが良いのか、その理由をよくは知らないのですが、別に上白糖でなくても酵素ジュースは問題なくできると僕は思います。当初は上白糖に少し抵抗感を感じていたのですが、ミネラルは他の方法で十分摂取しているので、別にお砂糖で採る必要はないし、上白糖の糖はショ糖といって、分子量が大きくそのままでは吸収されないものですが、酵素ジュースでは微生物の力によってそれがブドウ糖や果糖に変化しているので、身体に負担がかかるわけでもありません。
上白糖である必要もないけど、上白糖でも構わない。であれば、時々安売りもして価格的にも魅力がある上白糖で構わないかな・・と今は思っています。
ありがとうございます。
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