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乳酸菌通信2号(種菌がない場合の乳酸菌の殖やし方)

さて第2回は、「種菌がない場合の乳酸菌の殖やし方」です。

実は、第1回の種菌がある場合と考え方は全く同じなのです。

種菌が有ろうとなかろうと、菌が全くないところで乳酸菌を増やすことはできません。スタートとなる菌の量が多いか少ないか、の違いです。

乳酸菌の種菌がない場合の殖やし方に入る前に、誰でも簡単に作れる方法をご紹介します。それは、「えひめAI」と呼ばれているもので、台所で手に入るもので作ることができます。具体的な方法はこちらのブログで紹介しましたが・・

http://musubi.air-nifty.com/blog/2011/05/post-3e3f.html

「現在農業」2010年10月号に、「えひめAI、進化中! 早くてカンタン 24時間でできるつくり方」という記事がありました。

その時のレシピは、

500mlのペットボトルでつくる時の材料

・お湯250ml(約42度のお湯)

・砂糖15g

・ドライイースト5g

・ヨーグルト25g

・納豆0.1粒

作り方は、

・混ぜるところは省略し・・

・じょうごを使ってペットボトルに移す

・ペットボトルホルダーに入れて24時間保温。この間、ガス抜きのためふたは緩めておく。

・なめて、酸っぱくなっていればOK。(納豆が多いと、嫌なにおいがすることがあるが、畑には問題なし。)

・水道水を足して500mlにする。

・ふたは閉めて保存。

作り方以外にも、QAや使い方例などの記事がありますので、閲覧可能な方は読んでみてください。

「えひめAI」はレシピを見ればわかるように、乳酸菌・酵母菌・納豆菌の混合液です。それぞれ働きが異なるので、多様な菌でバランスがとれているのが良いとのことです。

そして乳酸菌にもいろんな菌があるみたい。ヨーグルトは動物由来の乳酸菌ですよね。何となくですが、畑には植物由来の乳酸菌の方が相性が良いのでは・・という事で私が採用している方法ですが・・。

増やすための溶液の作り方は、第1回で紹介したのと同じです。ただし、種菌がないという事は、元となる菌の濃度が低いという事なので、糖の濃度をできる限り高くしてください。

ある事例では、糖蜜:水 = 1:1 と書いているのもあるくらいです。ポイントは濃い液を少なめにギュッと作って、あとでそれを種菌にしてまた増やすのが良いと思います。

次ぎに種菌の代わりに入れるものですが、一番良いのは「朝摘みのヨモギの葉」です。先っぽのこれから成長するぞーというところを摘みます。

植物の、これから成長するぞーという成長点には成長エネルギーが詰まっていますが、そういうところに乳酸菌がいっぱいあるそうです。

そしてその成長エネルギーは夜のうちにストックされて、日の出とともにそのエネルギーを消費しながら成長してきます。だから、朝摘むのが一番よいらしい。朝摘みの野菜が美味しいのも、エネルギーが高いからでしょう。

ヨモギがなければ他の葉っぱでも大丈夫。それに葉っぱでなくても乳酸菌はあります。

私はこれまで、「みかんエキス乳酸菌」や「梅エキス乳酸菌」を作りました。そして今は、これもみかんの一種ですが、先の台風でセミノールの木が一本倒れたので、その実を早速つけ込みました。今ブクブク醗酵中です。

その土地の植物で乳酸菌を仕込めば、その土地に合った(有った)乳酸菌が作れるのではないかな~と思います。そして、「乳酸菌」と言っていますが、正確には「乳酸菌など」です。乳酸菌と相性の良い他の微生物も一緒に増殖されているはずです。例えば葉っぱには光合成菌があります。この光合成菌も良い働きをしてくれるそうで、放射性物質を餌として食べてくれるのも光合成菌らしいです。

○おまけの話し

我が家では梅ジュースを毎年作りますが、ジュースを飲んだ後に梅が残ります。そしてこの梅には糖がたっぷりしみこんでいます。今年、乳酸菌の中に放り込んだところ、ブクブクと激しく醗酵しました。さらに数年前の梅ジュースが、飲み忘れで出てきたんです。これも迷わず乳酸菌のえさに!!

最近は、何か出てくると、「これは餌にならんのかい?」と母が聞いてくれるようになりました(笑)

そういえば、ヨモギ等を最初につけ込む液に入れている糖蜜は、私のおじいちゃんが70年ほど前に仕込んでいた糖蜜です。ほとんど個体に近いです(笑)

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