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乳酸菌通信1号「種菌がある場合の乳酸菌の殖やし方と管理について」

みなさまこんにちは。

最近、「乳酸菌」つながりのご縁がじわじわと広がってきました。だったら、乳酸菌関連の情報を関係者の皆さんと共有できたらいいかなと思い、「乳酸菌通信」なるものを発行(醗酵:笑)することとしました。

乳酸菌通信は3号ほど発行しましたら、そこでいったん打ち切る予定ですが、いずれ「乳酸菌学校」を開校できれば、と思っています。

「乳酸菌学校」とは、微生物の力を活用して農作物を作っている人たちのネットワークで、専業農家から家庭菜園でお野菜を作っている人まで実践している人ならだれでも参加OKです。そして、お互いの活動をシェアしながら、課題が出てきたらアドバイスし合うといったイメージです。

果たしてそこまで行くかどうかはまだ不明ですが、まずは私の情報の棚卸をしておくべきと思い、この通信発行となりました。

以下本文です。

○増やすためのベースとなる液を作る

まず容器ですが、「蓋付きのバケツ」があると便利です。我が家では、200Lという大容量の容器とは別に、20Lという農薬等を入れていたバケツを友人からもらってきて廃品利用として活用しています。

次に溶液ですが、例えば10Lの溶液を作る場合、

 ・糖1kg

 ・塩100g

を溶かします。

「糖」は、我が家では糖蜜を使っていますが、市販のお砂糖で構いません。「三温糖」あたりが一番良いみたいです。また、濃度も濃いほど乳酸菌が活発になります。

「塩」は粗塩を使用してください。粗塩の中のミネラルが、乳酸菌だけではなく農作物に対しても効果を発揮します。濃度も100gで1%となりますが、あくまでこれも目安です。我が家では海水をそのまま原液のベースに使ったことがありますが、この場合の濃度は3%です。この時は非常に元気に乳酸菌が醗酵しました。

○種菌を入れて増殖させる

ベースとなる液ができたら、これに種菌を加えて蓋をします。乳酸菌は嫌気性で酸素を嫌うので、増殖中は酸素があまり入らないようにします。

種菌の量にもよりますが、1週間程度で安定してくると思います。安定してきたら、乳酸菌の活動もお休みモードになります。今度は液の品質を維持するために、時々撹拌して、液の中が均質な状態を保つようにします。私はほぼ毎日撹拌していますが、時々忘れてもそれほど問題はないみたいです。

光司さんの話しでは、表面に時々カビが生える時もあるようですが、そんな時も撹拌してしまってバランスを取るようにするそうです。いろんな菌が入ってきても、液の中でバランスを取るように勝手に調整してくれるみたいです。

また、増殖させるときに、熱を加えるとさらに早く増殖が進みます。

光司さんは大量に増殖させるので、風呂桶を使っているそうですが、その時ヒーターを入れて水温を35度にするそうです。どうして35度なんだろうと思っていましたが、これって体温ですよね。腸の中の環境は微生物にとっても快適な環境なのだろうと思います。

さて、川原さんも大量に乳酸菌を増殖させるので、専用のプラントを導入しています。このプラントのしくみはまだよく理解できていないのですが、水の処理にポイントがあるのだろうと思います。水に圧をかけてクラスターを壊しているみたいです。また、プラントはビニールハウスの中に設置しているので、常温より高い温度になっています。

ちなみに私は、温度調節は全くしていません。全て常温で処理しています。

○乳酸菌を使い始めたら

農作物への使い方については別の号で書きますが、使い始めると当然液が減ってきます。

増やした液を次の種菌として使うことができますので、すべてを使い切るのではなく、ある程度減ってきたら、ベースとなる液を作って、それをバケツに追加し、乳酸菌を活性化(増殖)させます。

これを繰り返していけば、それで問題はありませんが、それだけだと何となくパワーが落ちていくのではないかな~と思ったりします。

ちなみに、パワーが落ちてきているかどうかは、PHを測ることでチェックできます。上記の方法で乳酸菌を増殖させると、だいたいPH3.5前後で安定します。この値が、PH4に近づいてくると、餌となる糖を追加する等によって活性化させると良いです(PHを測る試験紙は薬局で購入可能です)。

また、微生物が多様な状況になればなるほど農作物への効果が高まるようなので、時々、自分でゼロから乳酸菌を育てて、その液をさらにブレンドしていくといったことをしてみてはいかがでしょう。

ということで、次号ではゼロから乳酸菌を育てる方法をご紹介します。

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